佐吉コレクション 三味線三昧
写真と文/七代目杵屋佐吉
信(shin)
この三味線は昨年コレクションに加わった物で、名前は「信」(shin)と言います。
関西佐門会の重鎮である女性唄方の御主人が使用していた物で、ご主人の亡き後、使う人がいなかった為、楽器を活かしてほしいとの思いから私の処に託されました。その御主人の名前から一文字頂き、「信」と名付けました。
私の父(五世佐吉)が見立てた物で、とても品の良い橡(良い紅木にしかない表面の文様)の美しい棹です。時々、舞台で使用していますが、大音(おおね)の中に繊細な音もしっかり表現できるすばらしい楽器です。
新しく桐箱をあつらえ、感謝の気持ちを込めて、父の着ていた夏大島の着物を仕立て直して胴袋を作りました。
新しくあつらえた桐箱
江戸前の細身
最上級の橡が出た棹
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